榮倉奈々の芸能界入りのきっかけは、中学3年生の修学旅行中に渋谷の「109」前でスカウトされたことでした。このエピソード自体は芸能界の王道ストーリーに思えますが、現場にいた関係者の証言によると、当時の彼女は芸能界に過度な執着を持たず、民謡三味線の名取という古風な特技を持つ、極めて素朴な中学生だったと伝えられています。
モデル時代の画像を振り返ると、現代のようなデジタル肌補正や過度なレタッチが施されていない紙面にもかかわらず、その透明感は際立っています。当時の特番インタビューやSeventeen7月号「17歳のころ」の手記企画で本人が語った回想録には、当時の率直な胸の内が記されています。
「自分が表紙に載っている雑誌がコンビニに並んでいるのを見ても、どこか他人事のようで実感が湧かなかった」――。急激な人気の上昇に浮足立つことなく、地に足の着いた感覚を保ち続けていたことが、関係者からの厚い信頼を勝ち得た要因でした。この誠実な仕事ぶりが、大手芸能事務所・研音の強力なバックアップとともに、ドラマ『ジイジ〜孫といた夏』などの出演を経て、本格的な女優業へと繋がっていきます。