盛り塩の処分において、良かれと思って行われがちな「重大な間違い」が2点存在します。それが「料理への再利用」と「庭や敷地への散布」です。
1. もったいない精神が仇となる「食用への再利用」
「まだ白い塩なのだから、パスタを茹でるときや野菜の板ずりに使えば無駄がない」と考える人がいます。しかし、これは衛生面と儀礼面の双方から完全に否定されます。
盛り塩は数日間から数週間にわたり、むき出しの状態で室内の空気に触れ続けています。空気中を漂うハウスダスト、料理の油煙、目に見えないカビの胞子やダニの死骸を大量に吸着している状態です。さらに、スピリチュアルや風水の概念においても「家中の厄や邪気を吸い取った媒体」を体内に取り込む行為は、厄を自ら摂取することと同義とみなされます。
2. 不動産価値と生態系を破壊する「庭まき」
「土に還すのが最も自然」という誤解から庭の土や玄関先の植栽周りに撒くケースが見受けられますが、これは極めて危険な行為です。
植物は高濃度の塩分によって根から水分を吸収できなくなり、浸透圧の崩壊によって急速に枯死します。一度塩分が浸透した土壌は雨水だけでは容易に回復せず、長期間にわたって不毛の地と化してしまいます。さらに深刻なのが、住宅の基礎部分へのダメージです。塩分が地中を通じてコンクリートに浸透すると、内部の鉄筋を酸化・膨張させ、基礎のひび割れや強度低下(塩害爆裂現象)を引き起こす引き金になりかねません。