大手SNSやグルメクチコミサイトにおける涙巻きの評判を追跡すると、評価は鮮やかな二極化を見せています。
ネット上の投稿では、「飲み会の終盤に頼んだら全員で涙目になりながら爆笑した」「ロシアンルーレット的な罰ゲームとして盛り上がる」という宴会需要の声が目立つ一方で、酒場通や寿司マニアの間ではまったく異なる文脈で語られています。
「脂の乗ったトロや天ぷらを食べた後、最後に涙巻きを1本頼むと口の中の油膜が一瞬で吹き飛び、酔いすら覚めるような心地よさがある」「一度この爽快感を知ってしまうと、かっぱ巻きや鉄火巻きでは物足りなくなる」といった、「究極のリセット食」としての熱狂的な支持です。
実際に都内の老舗寿司店で長年つけ場に立つ職人に話を聞くと、現場ならではの作法が見えてきます。
「涙巻きを食べるときに絶対にやってはいけないのは、口に入れた瞬間に息を大きく吸い込むことです。気化した辛味成分が一気に気管に入り、激しくむせ込んでしまいます。正しい食べ方は、口に放り込んだら鼻からゆっくりと息を吐き出すこと。そうすると刺激が優しく抜け、本わさび特有の澄んだ香りとシャリの米の甘みが鮮やかに立ち上がります」(都内寿司職人の証言)