2026年のベストナインにおいて最も注目されたのは、全体の3割以上を占めた「7名の初受賞者」の躍進です。セ・リーグからは東克樹、大山悠輔、牧秀悟、木浪聖也、西川龍馬の5名、パ・リーグからは若月健矢、頓宮裕真、紅林弘太郎、万波中正、グレゴリー・ポランコの5名(合計10名中、両リーグ合わせて初受賞が多数)が名を連ねました。
とりわけ日本ハムの万波中正は、高卒5年目にしてリーグ2位の25本塁打を放ち、守備でも強肩を生かしたビッグプレーを連発。外野手部門で221票を獲得し、パ・リーグの外野手としては近藤健介に次ぐ2位の得票数で初受賞を飾りました。また、オリックスの内野陣を支えた頓宮裕真と紅林弘太郎、捕手の若月健矢の初選出は、チームの育成力と選手層の厚さを象徴する出来事として球界内外から高い評価を受けました。
その一方で、選考結果が発表されるとSNSや野球ファンの間では「落選の理由」に関する熱い議論が巻き起こりました。その代表例が、セ・リーグの投手部門における村上頌樹(阪神)の落選です。村上は最優秀防御率(1.75)と最高勝率(.800)を記録し、阪神をリーグ優勝へと導いた立役者として同年のセ・リーグ最優秀選手(MVP)および新人王をダブル受賞しました。しかし、ベストナイン投手部門の投票では、最多勝(16勝)と最高勝率(.842)を獲得した東克樹が156票を集めて選出され、村上は123票にとどまりました。
ネット上では「MVP投手がベストナインに選ばれないのはなぜか」「16勝を挙げた東の安定感も凄まじい」といった意見が交錯し、大きな話題となりました。MVPはシーズン全体の貢献度や優勝への寄与度が重視される傾向があるのに対し、ベストナインは純粋なポジション別の勝利数やQS率(クオリティスタート率)といった先発投手としての絶対的スタッツが評価された結果と言えます。