インターネット上の掲示板やSNSでは、閉館後しばらくの間「経営母体が変わってリニューアルオープンするのではないか」「別の大手スーパー銭湯チェーンが居抜きで買い取ったらしい」といった根拠のない再開説が度々浮上していました。しかし、これらの噂はいずれも事実無根の憶測に過ぎません。
なぜ居抜きでの再開が不可能だったのか。その理由は、温浴施設の「居抜き再生」における特殊なハードルにあります。一度ボイラーや配管の循環を長期間停止させて解体着手した温浴設備は、管内の腐食やスケール(温泉成分の固着)が一気に進行するため、再稼働には新築に近いコストが発生します。
さらに、地下温泉の源泉掘削権や揚水設備の維持管理コスト、現在の厳しい省エネ建築基準への適合など、新規事業者が参入するにはリスクが大きすぎました。建物の解体が完了し更地となった時点で、ぷくぷくの湯としての復活はおろか、同敷地での温浴施設再建の可能性は名実ともにゼロとなっています。