美観が称賛される一方で、受験生や新入生、来訪者が直面するのが「駅からのアプローチ」です。最寄り駅からの道のりには、現地を歩いて初めて理解できる起伏と生活動線が存在します。
キャンパスへの主なアクセス駅は阪急今津線の2駅です。各ルートの実態を現地調査データに基づいて比較します。
第一のメインルートは関西学院大学アクセス甲東園ルートです。阪急今津線「甲東園駅」西口を出てからキャンパス正門までは、徒歩で約12〜15分を要します。最大の特徴は、駅を出て住宅街を抜けた後に待ち構える通称「関学坂」と呼ばれる緩やかな上り勾配です。標高差約30メートルを上るため、猛暑日や悪天候時には体感的な負荷が増します。そのため、甲東園駅前からは阪急バスが頻繁に運行されており、乗車時間約5分(片道運賃230円)で正門前のバス停に到着する手段が多くの通学者に利用されています。
第二の選択肢が上ケ原キャンパス門戸厄神徒歩ルートです。甲東園駅の隣駅である「門戸厄神駅」からも徒歩約15分で南門や中門へとアクセスできます。こちらは甲東園ルートに比べてバスの連絡は限定的なものの、閑静な住宅地を縫うように進むため、甲東園駅前の混雑を避けたい在学生や、キャンパス南側の学部棟に通う学生にとっては定番の裏ルートとして機能しています。
取材班が学生および地域住民に実施したヒアリング調査では、西宮上ケ原キャンパス周辺評判について極めて一貫した証言が得られました。「周囲は西宮七園の一角を成す高級住宅街であるため治安は極めて良好」「深夜に騒ぐような歓楽街が一切なく、学業に専念できる」という高い評価がある半面、「駅周辺や大学周辺に学生向けの大型飲食店や遊興施設が少なく、梅田や西宮北口、三宮まで出向く必要がある」という声も多く聞かれます。勉学の場としての静穏さと、刺激を求める学生生活とのバランスが如実に現れる環境です。