大自然に対峙する際、キャンパーの心理には一種の全能感が芽生えがちです。しかし、道東のアウトドアとは「人間の生活圏を抜け出し、野生生物のテリトリーにお邪魔させてもらう行為」に他なりません。環境心理学の知見に照らせば、人間が自然に対して適切な距離感(ソーシャルディスタンスならぬエコロジカルバウンダリー)を保てなくなった瞬間、事故や軋轢が生じます。
道具を揃えて満足するのではなく、「野生動物の生活を撹乱しない」「ゴミは1片たりとも残さない」「天候の急変に対して躊躇なく撤退を選ぶ」という冷静な自制心を持つことこそが、道東キャンパーに求められる真の資質です。
道東キャンプをおすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
旅路でのトラブルを未然に防ぐため、ご自身の装備とマインドセットが道東の自然環境に適しているか、以下の基準で冷静にチェックしてください。
- 心からおすすめできるキャンパー:
- 野生動物(ヒグマやエゾシカ、キタキツネ)のリスクを正しく理解し、食料管理を徹底できる人
- 1日の中で気温が15度以上乱高下しても対応できる、登山基準の防寒着や雨具を用意できる人
- 天候急変や悪路の際、計画変更やキャンプ場泊の断念(ホテル避難)を即断できる柔軟性のある人
- 道東野営に対して慎重になるべき人:
- 「安く泊まれるから」という理由だけで装備を持たずに飛び込もうとしている人
- テントの周囲に食材やバーベキューの残飯を放置したまま就寝してしまう人
- 車やバイクの長距離運転(1日200〜300km移動)に不慣れで、悪天候時のリカバリーが苦手な人