クループ症候群は数時間で急速に気道閉塞へ進行する危険性を秘めています。「朝まで様子を見るべきか、今すぐ救急外来へ行くべきか」の判断基準を頭に入れておくことが極めて重要です。
以下の症状が1つでも認められる場合は、窒息の危険が迫っているサインであり、夜間であっても迷わず119番(救急車要請)を行ってください。
- 陥没呼吸が出現している:息を吸うときに喉元(鎖骨の上)や胸骨の下、肋骨の間がペコペコと深く窪む。
- 安静時にも吸気性喘鳴が鳴り響く:泣いていない静かな状態でも「ヒューヒュー」「ゼーゼー」と苦しそうな吸気音が聞こえる。
- チアノーゼや顔面蒼白:唇や爪の色が紫色・白っぽくなっている。
- 意識の混濁・ぐったりしている:視線が合わない、呼びかけへの反応が鈍い、呼吸が浅く速くなっている。
- 唾液が飲み込めない:喉の激痛や狭窄により、よだれを垂れ流している。
医療機関に到着後は、気道浮腫を急速に鎮静化させるため、ステロイド吸入薬(ブデソニド等)のネブライザー吸入や、経口ステロイド薬(デキサメタゾン等)の投与が行われます。重症例ではボスミン(アドレナリン)の吸入が追加されます。入院基準としては、酸素飽和度(SpO2)が92〜94%以下に低下している場合や、ステロイド投与後も安静時の喘鳴・陥没呼吸が改善しないケース、水分摂取が不可能で脱水が進行している場合などが該当します。