愛犬が水をよく飲むのは病気?危険なサインと飲水量目安を徹底解剖

愛犬が水をよく飲むのは病気?危険なサインと飲水量目安を徹底解剖

愛犬が水をよく飲むのは病気?危険なサインと飲水量目安を徹底解剖とはどのようなものなのか? 詳しい意味を簡潔に解説します。

「愛犬が水をよく飲むけれど、一体なぜなのか」という疑問に対する臨床的な回答は、身体が水分を急速に失っているか、あるいは体内の浸透圧調節システムが破綻しているかのいずれかです。医学的に「多飲」と「多尿」は表裏一体の現象であり、排尿量が増えるから飲む量が増えるのか、喉が異常に渇くから排尿が増えるのかというメカニズムが存在します。特に犬の多飲多尿の原因として頻度の高い4大疾患には、それぞれ特有の臨床徴候が現れます。

第1に警戒すべきは犬の慢性腎不全の兆候です。腎臓のネフロンが徐々に破壊されると尿を濃縮する能力が失われ、薄い尿が大量に排泄されるようになります。失われた水分を補うために飲水量が激増しますが、初期段階では食欲や活気が維持されるケースが多く、飼い主の発見が遅れがちです。

第2に挙げられるのが犬の糖尿病の初期症状です。インスリンの分泌不足や抵抗性によって高血糖状態が続くと、腎臓の再吸収能力を超えた糖が尿中へ漏れ出します。この糖が水分を引き連れて排泄される「浸透圧利尿」が起こり、激しい口渇感と頻尿を引き起こします。食欲が旺盛であるにもかかわらず体重が減少していく点が顕著な特徴です。

第3は、副腎皮質ホルモンが過剰分泌されるクッシング症候群の犬の症状です。ステロイドホルモンの過剰によって抗利尿ホルモンの働きが阻害され、著しい多飲多尿に陥ります。特徴的な所見として、お腹がぽっこりと膨らむ「太鼓腹外観」、左右対称の脱毛、皮膚の菲薄化が見られます。

そして避妊手術をしていない雌犬において、一刻を争う緊急疾患が子宮蓄膿症の飲水量増加です。大腸菌などの細菌感染によって子宮内に膿が貯留し、細菌が産生する毒素(エンドトキシン)が腎臓の尿濃縮機構を麻痺させます。外陰部からの排膿が見られない「閉塞性」の場合、飼い主が気づく唯一の外見的異変が「突然の異常な飲水」であることも珍しくありません。放置すれば短時間で敗血症や多臓器不全へ進行し、死に至る危険性を孕んでいます。

森 瞳
著者

森 瞳

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