地方財閥の枠をはるかに超えた影響力を持つ麻生グループですが、その財務実態を把握するには、一般的な上場企業グループとは異なる構造を理解しなければなりません。グループの中核となる株式会社麻生は株式を公開しておらず、有価証券報告書の提出義務がありません。そのため、公に開示される決算公告やグループ各社の個別数値を積み上げて推計する必要があります。
グループの公式発表資料や帝国データバンク等の企業信用調査データを総合すると、麻生グループ全体の売上高は4,000億円を超え、傘下に連なる企業・法人は100社を超えています。これには、純粋な民間企業だけでなく、日本有数の病床規模を誇る医療法人や、西日本最大級の専門学校グループなどの非営利法人も含まれます。
バランスシートの観点から麻生グループの総資産を分析すると、株式会社麻生単体および連結子会社群の保有資産に加え、広大な福岡・飯塚エリアの土地・インフラ設備、麻生セメントが有する鉱山・プラント、飯塚病院の高度医療機器や施設不動産が加わります。これらを含めたグループ関連法人全体の総資産規模は、保守的に見積もっても3,000億円〜4,000億円規模、不動産の含み益や事業用資産の再評価額を加味すれば5,000億円に迫る水準であると経済アナリストの間で試算されています。
旧三菱財閥や三井財閥のような中央のメガ財閥と比較すると純粋な金融・商社資産の桁は異なるものの、特定地域(九州・西日本)においてこれほど強固なインフラ基盤とキャッシュフロー創出力を持つプライベート・グループは、全国を見渡しても極めて稀有な存在です。