インターネット上の育児ブログ等では「雨の日はとにかくダンス動画を見せて踊らせる」「部屋の端から端までダッシュさせる」といった対処法が散見されます。しかし、ここには子どもの自律神経を崩壊させる大きな盲点が潜んでいます。
2歳前後の幼児は、中枢神経のブレーキ機能(抑制系)が未発達です。外部からの強い視覚刺激(激しい映像)や高速の往復運動は、脳を興奮性のトランス状態に突入させます。その結果、遊び終えた後も癇癪が収まらなくなったり、寝かしつけに1時間以上かかって夜泣きを頻発させたりする「過覚醒(かかくせい)」の罠に陥るケースが多発しています。
また、親自身が「一日中エンターテイナーとして遊んであげなければならない」と思い詰めることも危険です。この過干渉は、親子の心理的バウンダリー(境界線)を曖昧にし、親側の精神的パンクを引き起こします。子どもに必要なのは、親がつきっきりで相手をすることではなく、「没頭できる仕掛けが用意された安心な環境」です。遊びのきっかけを作った後は、保護者は一歩引いた位置で見守りに徹する姿勢こそが、結果として子どもの自律的な集中と適度な疲労を生み出します。