音楽ファンの間で長年議論を呼んできたのが、「なぜ番組放送開始のタイミングですぐにCDシングル化されなかったのか」という点です。ここには、ネット上で誤解されがちなリリース戦略の盲点が存在します。
番組オンエアは2012年4月に開始されたものの、公式な絢香 ツヨク想う 配信日は翌年2013年2月20日でした。約10ヶ月近くのタイムラグが存在したため、当時は「タイアップ限定で音源化されない幻の曲になるのではないか」という憶測がSNSや掲示板を飛び交いました。
この空白期間が生じた背景には、自主レーベル立ち上げ直後の慎重なリリース計画と、楽曲自体のミックス・アレンジに対する絢香本人の徹底したこだわりがありました。テレビサイズで聴かせるインパクトと、フルコーラスで一編の物語として完結させる芸術性との間で妥協のないブラッシュアップが続けられていたのです。その後、2015年4月15日にリリースされた大ヒットアルバム絢香 レインボーロードに満を持してCD初収録されたことで、この楽曲は名実ともにアルバムを支える大黒柱として定着しました。