フィクションと現実の狭間で「熊と戦った男」として世界的な熱狂を生んだのが、極真空手の巨漢戦士ウィリー・ウィリアムスだ。映画『地上最強のカラテ結集篇』において、巨大なヒグマとリング上で対峙し、正拳突きや下段蹴りを浴びせる映像は当時の格闘技界を震撼させた。
現在でもYouTubeなどにアーカイブ映像が残り、世代を超えて検証され続けているこのマッチメイク。爪の処理や調教の有無といった演出面での議論はあるものの、体重100キロを超える鍛え抜かれた武道家が、立ち上がれば優に2メートルを超える猛獣のプレッシャーを受け止め、組み合った事実そのものは観る者を圧倒する。生身の人間が野生の猛威に挑むというロマンと無謀の極致が、そこには刻まれていた。