外歯瘻を根本的に治癒させるには、皮膚へのアプローチではなく、歯科における感染源の徹底除去が唯一の治療法となります。治療のアプローチは大きく分けて2つ存在します。
第一の選択肢は「精密な感染根管治療」です。歯の内部を削って古い充填材や細菌感染した組織を綺麗に清掃・消毒し、無菌的に薬剤を詰め直すことで、歯を残したまま治癒を目指します。歯根の先端に大きな病変があっても、歯そのものの強度が保たれていれば、外科的に歯根の先端を切除する「歯根端切除術」を併用して保存できるケースも少なくありません。原因菌が死滅すれば、皮膚の瘻孔は数週間から数カ月で自然に閉鎖し、排膿もピタリと止まります。
一方で、「抜歯」が避けられないボーダーラインも存在します。歯根が縦に割れてしまっている(歯根破折)場合や、虫歯が深すぎて歯の保存が構造的に不可能な場合です。割れ目から絶えず細菌が侵入し続ける状態では、いくら消毒を行っても再発を防げないため、抜歯によって物理的に感染源を取り除く決断が下されます。