ボッチャが「床上のチェス」と呼ばれる所以は、巧みな配球戦術にある。単にジャックボールへ寄せる「アプローチ」だけでなく、相手の攻め筋を遮断する壁を作る「ブロック」、密集したボール群を破壊する「ヒット」など、局面に応じた多彩な手筋が存在する。
勝利を手繰り寄せる秘訣は、自分の投球権をコントロールすることだ。ルール上、常に「ジャックボールから遠い方のチーム」が投げ続ける必要がある。あえて相手の邪魔になる位置にボールを置き、相手に無駄球を使わせる高度な心理戦が展開される。攻めるべきか守るべきか、数歩先を読む先見性と、土壇場での精密なボールコントロール能力が勝敗を分けるのだ。