テクノロジーの波は、施設の維持管理オペレーションをも根本から塗り替えつつある。その中心にあるのが、機器同士がネットワークで結ばれる「スマートサニタリー」の概念だ。
最新のオフィスビルでは、便器に内蔵されたセンサーが使用回数、洗浄水圧、電池残量、詰まりの予兆を常時モニタリングしている。収集されたデータはクラウド経由で中央監視室に集約され、「どのフロアのどの個体が清掃や点検を必要としているか」をAIがリアルタイムで割り出す。これにより、定期巡回に頼っていた従来の清掃オペレーションは、必要な箇所だけを重点対応するオンデマンド型へと刷新された。
さらに、利用者の混雑状況をスマートフォンアプリやサイネージに可視化することで、特定フロアへの利用集中を分散。ビル全体の快適性と省エネ性能を同時に高めるインテリジェントな空間管理が標準となりつつある。