ロンドンに無事ゴールを果たし帰国した2人を待っていたのは、想像を絶する熱狂だった。所属事務所の太田プロダクションには連日大量のファンやメディアが押し寄せ、彼らの生活は一変する。藤井フミヤ・藤井尚之兄弟が手掛けたデビューシングル「白い雲のように」はミリオンセラーを達成。アイドル並みのフィーバーに包まれた。
しかし、本業はお笑い芸人である。準備もないまま投げ込まれた巨大な芸能界という渦の中で、森脇和成は次第に違和感を募らせていく。「自分たちは芸として評価されているのか、それとも一過性の現象として珍重されているだけなのか」。華やかな舞台の裏で、心の摩擦は確実に広がっていた。