福山中心部から車を30分ほど走らせると、坂本龍馬ゆかりの港町・鞆の浦へと行き着く。昼間の観光地としての賑わいが嘘のように消え去る日没後、この町はどこかノスタルジックで息をのむほど美しい静寂を迎える。波音だけが響く常夜燈の周囲には、ともし火に照らされた歴史的建造物が静かにたたずむ。
近年、この古民家を改装したナイトカフェやバーがひそかな人気を集めている。静寂に包まれた港を眺めながら、淹れたてのスペシャリティコーヒーや地元の果実酒を味わう時間は贅沢そのものだ。都会の喧騒に疲れた現代人にとって、鞆の浦の夜は最高のヒーリングスポットとして機能している。