現場の状況や緊結対象の荷重によって、求められる結束方法は異なります。単管パイプの足場仮設と、コンクリート打設時の側圧に耐える型枠工事では、番線の巻き方と使用工具の使い分けが必須です。
足場番線締め方の極意:二重番線結束
足場の控えやブラケットの固定では、耐荷重と冗長性を確保するために「二重番線(番線を2重にして使う結束)」が標準です。二重番線は線径が太くなる分、シノを回す際に強い反発力が生じます。コツは、2本の番線が重ならず平行に並んだ状態で締め込むことです。線が交差した状態でねじると、1本だけに負荷が集中して所定の引張強度が出る前に破断します。
型枠番線締め方と番線ガチャ(ラチェット)の活用
型枠大工の現場では、コンクリート打設時の強大な側圧に耐えさせるため、ミリ単位の締め込み精度が求められます。狭小部や長時間の連続緊結作業では、手動シノに加えて番線ガチャ(締め付け専用のラチェット式クランプ工具)が威力を発揮します。ガチャを使用する際は、ラチェットの爪を確実に噛み合わせ、一定のストロークで均等に締め上げることで、型枠パネルの歪みを防ぎつつ強固な保持力を生み出せます。
なお、鉄筋の交差部を留める作業には、通常の番線ではなく細い「結束線(ハッカー使用)」を用います。現場の安全管理においては、構造緊結用の太番線と位置固定用の結束線を明確に区別して施工することが鉄則です。