ネットの掲示板や知恵袋などでは、時に「日体大の練習は昭和的な厳しさがあるのではないか」「軍隊のような上下関係が存在するのでは」という懸念が囁かれます。しかし、現代の日体大ソフトテニス部の実態は、そうした前時代的なイメージとは完全に決別しています。
神奈川県横浜市青葉区に位置する健志台キャンパスのコートを訪れると、見えてくるのは無駄な怒号ではなく、選手同士がプレーの意図を論理的に言語化し合う姿です。練習メニューは科学的根拠に基づいて綿密にタイムスケジュール化されており、長時間のダラダラとした練習は排除されています。
かつて取材に答えたOBは次のように語っています。
「高校までは『監督に言われた練習をこなす』スタイルでしたが、日体大に入って最も衝撃を受けたのは、選手主導で練習の組み立てを行う点でした。なぜ今このコースに打つのか、ポジションの数歩のズレがなぜ起きたのかを全員が言語化できないと、レギュラー争いの土俵にすら立てません。厳しさの種類が『理不尽』から『自己管理の徹底』へと変化したのです」
公式InstagramやX(旧Twitter)の発信を見ても、過酷な勝負の世界にいながら選手たちの表情は明るく、互いを高め合う「団結和協」の空気が満ちています。理不尽な拘束がないからこそ、選手は自分の弱点と向き合う逃げ場のない厳しさと対峙することになります。