年間を通じて手に入りやすく、価格も安定している冷凍イカ(ロールイカやカットイカ、冷凍ゲソ)を使用する場合にも、知っておくべき明確な科学的アプローチが存在します。冷凍イカで最もやってはいけないのが「電子レンジでの急速解凍」や「常温放置」です。細胞壁が破壊されて大量のドリップ(旨味を含んだ水分)が流出し、身がパサつくだけでなく、油はねの直接的な原因になります。
最も推奨されるのは「濃度3%の冷塩水解凍」です。水500mlに対して塩15g(大さじ1弱)を溶かした海水に近い塩水に、凍ったイカを直接浸して15〜20分置きます。浸透圧の働きによりドリップの流出を防ぎながら、身をプリプリの状態に戻すことができます。解凍後は水気を完全に拭き取れば、生のイカと遜色ないクオリティで調理可能です。
また、健康意識の高まりに伴い注目されるのが、イカの唐揚げのカロリーと糖質バランスです。イカそのものは100gあたり約80〜90kcalと極めて低カロリーで、脂質はわずか1g前後、糖質はほぼゼロという超高タンパク食材です。さらに、肝機能向上や血圧・コレステロールの調整に寄与するタウリンが豊富に含まれています。
しかし、唐揚げにすることで衣の炭水化物と揚げ油の脂質が加わります。一般的なイカの唐揚げ(1人前約120g)の目安数値は以下の通りです。
・エネルギー:約220〜260kcal
・タンパク質:約18〜22g
・脂質:約12〜15g
・糖質:約6〜9g
鶏の唐揚げ(1人前約300〜350kcal、脂質20g以上)と比較すると、脂質・総カロリーともに大幅に低く抑えられます。粉をまぶす直前に余分な粉をしっかり叩き落として「薄衣」に仕立てることで、吸油率を30%近くカットでき、ダイエット中や糖質制限中の晩酌メニューとしても非常に優秀な一品に昇華します。