SNSやネット掲示板、Q&Aサイトを覗くと、「内定式後に辞退したら受話器越しに怒鳴り散らされた」「本社に呼び出されて3時間にわたり説教を受けた」「大学の就職課に怒鳴り込みに行くと脅された」といった生々しい体験談が散見されます。
実際の就活生の告白でも、「辞退の電話を入れた瞬間、それまで優しかった人事部長の声色が豹変し、『社会人を舐めているのか。親の顔が見てみたい』と冷徹に言い放たれた」という証言は決して珍しくありません。こうした内定式後辞退怒られるネットの反応を目にすれば、恐怖で足がすくむのは当然です。
しかし、なぜ一部の企業はこれほど激昂し、時に常軌を逸した「オワハラ(就職活動終息ハラスメント)」に走るのでしょうか。その背景には、人事担当者自身が社内で背負わされているノルマとプレッシャーがあります。内定式を終えた段階で役員会に「今年度の採用目標人数」を報告済みの採用担当者にとって、式後の辞退は自らの社内評価を直撃する緊急事態です。その焦燥感と防衛本能が、学生への高圧的な言動へと転化してしまう構造が存在します。
現場取材で見えてきた、典型的な呼び出しやオワハラの対処経緯は以下の通りです。
まず頻発するのが、「一度会社に来て直接理由を説明しなさい」という本社への呼び出しです。これに対して、学生が直接出向く義務は法的に一切ありません。対面すると密室で心理的包囲網を敷かれ、威圧的な態度で辞退撤回を迫られたり、他社の悪口を吹き込まれたりして精神的ダメージを負う危険があります。遠方であることや学業の多忙を理由に、「大変申し訳ございませんが、意思は固まっており、これ以上直接お話ししても貴社のお時間を無駄に頂戴してしまいますので、訪問は辞退させていただきます」と丁重かつ断固として断るのが鉄則です。
もし、どうしても誠意を示すために面談に応じる場合であっても、密室を避けオープンなカフェなどを指定し、スマートフォンの録音機能を必ず起動させておくことが自衛につながります。「怒鳴る」「脅す」「物を叩く」「長時間拘束する」といった行為は、明らかな違法行為(強要罪や侮辱罪、民事上の不法行為)に該当します。万が一、暴言を浴びせられた場合でも、感情的に反論せず、冷静に「これ以上の面談は困難ですので失礼いたします」とその場を立ち去る姿勢が肝要です。