「団塊の世代」が全員80歳以上となった2026年、日本の医療・介護インフラは限界を迎えると懸念されていた。しかし現場で起きているのは、悲観論ばかりではない。公的サービスの隙間を埋めるように、地域密着型の「共助ネットワーク」が自生的に広がりを見せている。
自治体の予算縮小に伴い、住民自らがデジタルプラットフォームを活用して買い物支援や移動手段の共有を運営する事例が全国で相次ぐ。デジタル通貨や地域ポイントを媒介にした「支え合いの可視化」が進み、高齢者が受給者にとどまらず、地域の手伝いや見守り活動の担い手として再参画するケースが増えた。制度に依存しすぎない新しい地域の絆が、困難な時代を支えるセーフティネットとなっている。