インターネット上のゴルフコミュニティやSNSで「ウッドフレンズ森林公園ゴルフ場」を検索すると、真っ先に目につくのが難易度の高さに対する嘆きです。「普段80台で回るのに100を叩いた」「アプローチがすべて傾斜で跳ね返される」といった投稿が散見されますが、この噂は単なる誇張ではありません。その最大の理由は、設計者である名匠・上田治の思想がコースの隅々にまで色濃く反映されている点にあります。
上田治といえば、广野ゴルフ倶楽部の造成に関わり、古賀ゴルフ・クラブや小野ゴルフ倶楽部など、数々の怪物コースを日本各地に遺した昭和屈指の設計家です。彼の設計哲学は「自然の造形を最大限に活かし、ミスショットには相応のペナルティを与える」という徹底したリアリズムに貫かれています。広大な尾張丘陵の地形を削りすぎることなく配置されたホール群は、ティーイングエリアから見ると一見穏やかに見えますが、セカンド地点以降に強烈なプレッシャーをかけてきます。
特にゴルファーを苦しめるのが、名物ともいえる切り立った砲台グリーンと、その周囲を固める深くアゴの高いアリソンバンカーです。グリーン面が受けていないホールが多く、手前から転がして乗せるルートを阻むようにバンカーが口を開けています。ボールを止める精度の高いアイアンショットが打てなければ、グリーン奥へこぼれるか、バンカーの底に吸い込まれることになります。「パブリック=初心者が気軽にスコアを出せる場所」という先入観を持って挑んだゴルファーほど、この本格的な設計の前に打ちのめされる構図が浮き彫りになっています。