長距離引越しに関するネット上の言説には、一部の極端な成功体験に基づいた誤解やリスクの高い盲点が潜んでいます。
第一の誤解は、「レンタカーの軽トラックや2t車を借りて自分で東京〜大阪を運べば最安になる」という自力引越し神話です。東京〜大阪間を乗り捨て(ワンウェイ)でトラックをレンタルした場合、乗り捨て手数料だけで5万〜8万円近く請求されます。これに往復または片道の高速料金、ガソリン代、手伝ってくれた友人への謝礼や食事代を加算すると、合計出費は10万円を軽く突破します。さらに、慣れない大型車両での新名神・新東名の長距離運転による事故リスクや、階段での大型家財落下による破損リスクを考慮すれば、経済合理的にも安全面でも全く割に合いません。
第二の盲点は、「混載便ならいつでも格安で頼める」という思い込みです。混載便は同じ方面へ向かう他人の荷物と1台の大型トラックをシェアするため確かに安価ですが、「東京で荷物を積み込んでから大阪で引き渡されるまでに4日〜7日間のタイムラグ」が発生します。その間のホテル宿泊費や生活用品の買い足しが発生すれば、浮かせた運賃が相殺されてしまうリスクを見落としてはなりません。