万が一、深夜に激痛で目が覚めてしまった場合、絶対にやってはならないのが「痛みに驚いて足先を下へピーンと伸ばしてしまうこと」です。これは縮みきった腓腹筋をさらに収縮させ、痛みを倍増させる最悪の対応です。
即効対処の正解は、「相反神経支配(そうはんしんけいしはい)」を利用することに尽きます。人間は、向こうずねの前脛骨筋(ぜんけいこつきん)を緊張させて足首を手前に反らせると、反射的に裏側のふくらはぎが緩む神経機構を持っています。
【発作時の3ステップ救急アクション】
- 体勢を確保する:慌てて飛び起きず、上体をゆっくり起こして長座の姿勢をとる。
- つま先を手前に引く:膝をできるだけ伸ばした状態で、つった足のつま先をつかみ、すねの方向へゆっくりと引き寄せる(手で届かない場合は、タオルやシーツをつま先に引っ掛けて手前に引く)。
- 深呼吸を繰り返す:息を止めると交感神経が昂り筋肉が硬直するため、ゆっくり息を吐き出しながら30秒ほどキープする。
そして、最も確実なこむら返り予防法は、就寝直前の3分間で行う静的ストレッチです。ベッドに入る直前に以下のメニューを組み込むことで、筋肉の過緊張をリセットできます。
壁押しアキレス腱・ふくらはぎストレッチ
壁から1歩離れて立ち、両手を壁につきます。つりやすい側の足を大きく一歩後ろに引き、かかとを床にぴったりと密着させます。前足の膝をゆっくり曲げながら体重を前方にかけ、後ろ足のふくらはぎ上部(腓腹筋)が心地よく伸びる位置で20秒キープします。次に、後ろ足の膝を軽く緩めて重心を落とすことで、ふくらはぎ深層のヒラメ筋がストレッチされ、足首の柔軟性が劇的に向上します。左右交互に2セット行うのが目安です。