ネット通販の手軽さから、度数を自己判断して購入し「ピントが全く合わずに失敗した」と後悔するユーザーが後を絶ちません。遠近両用コンタクトレンズの光学設計は極めて繊細であり、単焦点レンズの度数(Sph/D)をそのまま流用することは絶対に避けるべきです。
最も重要なパラメーターが加入度数(ADD)です。加入度数とは、遠くを見る度数に対して近くを見るためにどれだけ度数を上乗せするかを示す数値であり、一般的に「+0.75」「+1.00」「+1.25」「+1.50」といったステップで設定されています。「近くをもっと鮮明に見たいから」と最初から高い加入度数を選ぶと、中心部の度数差が大きくなりすぎて遠くが強くぼやけたり、めまいや眼精疲労を引き起こす原因になります。初期老視の段階であれば、+0.75〜+1.25の低めの加入度数からスタートするのが眼科臨床における鉄則です。
さらに、遠近両用カラーコンタクト 眼科処方の注意点として、問診時の「ライフスタイルの明確な伝達」が挙げられます。暗所での作業が多いのか、終日デスクワークでパソコンと手元の書類を行き来するのか、あるいは車の運転がメインなのかによって、合わせるべき度数バランスは180度異なります。眼科を受診する際は「遠近両用のカラーレンズを検討している」と受付や視能訓練士に明確に伝え、テストレンズを装用した状態でスマートフォンを操作し、見え方の違和感がないかを念入りに確認してください。