金塊争奪戦における最大の障壁であり、同時に最大のライバルとして立ち塞がるのが、鶴見中尉率いる大日本帝国陸軍第七師団だ。日露戦争で地獄を潜り抜けてきた現役の軍隊に対し、土方はかつての戊辰戦争で培ったゲリラ戦術と、網走監獄の凶悪囚人たちを束ねる圧倒的なカリスマで対抗する。
近代兵器で身を固めた陸軍部隊と、伝統的な日本刀や老練な知略を駆使する土方陣営との激突は、まさに異種格闘技の様相を呈する。鶴見中尉の狂気と計算高さに対し、土方は静かな情熱と老獪な駆け引きで応酬する。この二大勢力の高度な情報戦と心理的駆け引きこそが、物語全体の緊張感を極限まで高めている要因だ。