本件で極めて大きな争点となっているのが、犯行当時の被告らの責任能力である。特に実行役とされる田村瑠奈被告の精神状態については、起訴前から長期にわたる精神鑑定が実施された。彼女の内に存在するとされる複雑な人格構造や認知の歪みが、犯行時にどこまで影響を及ぼしていたのかが厳しい検証の対象となっている。
一方で、父である田村修被告側の主張と弁護方針も注視されている。精神科医としての知識がありながら瑠奈被告の要求を拒絶できなかった背後には、娘からの心理的支配や脅迫的な恐怖が存在したとの指摘もある。専門家による精神鑑定の結果と、それが法的にどのように評価されるかが判決の行方を決定づける。責任能力の有無とその程度を巡る攻防は、審理の最も深い課題として横たわる。