早期発見のためには、月1回のセルフチェックを生活習慣に取り入れることが極めて有効です。特別な器具は必要ありません。明るい洗面台の鏡の前で、スマートフォンのライトを活用しながら、以下の手順で自身の口腔内を観察してください。
自宅でできる口腔がんセルフチェックの4ステップ
ステップ1:視診(色の確認)
指で唇を大きくめくり、上下の歯茎を前歯から奥歯まで見渡します。周囲と比べて「異様に白い部分」「赤くただれている部分」がないか確認します。
ステップ2:触診(硬さの確認)
清潔にした指先で、歯茎の表側と裏側(舌側・口蓋側)を軽く押すようになぞります。「コリコリとした硬いしこり」「周囲より盛り上がった硬結」がないかを確かめます。
ステップ3:歯の動揺チェック
指先で特定の歯を挟み、前後に揺らしてみます。虫歯やぶつけた記憶がないにもかかわらず、1本だけが不自然に大きく揺れていないかをチェックします。
ステップ4:顎下・首筋の確認
耳の下から下顎のライン、首筋にかけて指の腹で触れ、しこりやリンパ節の腫れがないかを確認します。
もしセルフチェックで異常を見つけた場合、どのような基準で行動すべきでしょうか。日本口腔外科学会のガイドラインや臨床経験に基づけば、歯科口腔外科 受診の目安は極めて明快です。「同一の病変が2週間以上消失しないこと」です。通常の口内炎や擦過傷であれば、2週間あれば粘膜の自然治癒力で修復が完了します。2週間を過ぎてもサイズが変わらない、あるいは拡大している場合は、直ちに近隣の歯科医院、もしくは総合病院の「歯科口腔外科」を標榜する医療機関の門を叩いてください。受診時には「いつからできているか」「2週間以上治っていないこと」を担当医へ正確に申告することが、迅速な生検(病理組織検査)へのパスポートとなります。