本作最大のミステリーとして読者を惹きつけ続けたのが、「画眉丸の妻・結(ゆい)は実在するのか、それとも幻術による記憶の改変なのか」という疑惑でした。
物語中盤、石隠れ衆の忍や山田浅ェ門佐切たちの言葉によって「妻は画眉丸を操るための幻術ではないか」と揺さぶりをかけられ、画眉丸自身も葛藤に苦しみます。しかし、最終局面において結は間違いなく実在する本物の人間であることが証明されました。
最終回では、無罪放免となり静かに暮らす画眉丸のもとに結が寄り添い、縁側で穏やかに眠る画眉丸の姿が描かれます。かつて「がらんどう」と呼ばれ殺戮を繰り返していた忍が、愛する人と共に人間らしい平穏を取り戻すという結末は、連載初期からのテーマを完璧に昇華した極上の伏線回収として、多くのファンに深い感動を与えました。