なぜあの形に?有名ブランドロゴに隠された秘密と変更の真相2026

なぜあの形に?有名ブランドロゴに隠された秘密と変更の真相2026

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世界的に有名なロゴほど、まことしやかに語られる都市伝説やネット上の誤解が存在します。長年信じられてきた「俗説」の真相を、一次資料に基づいて是正します。

代表的なものが、アップル(Apple)の欠けたリンゴマークに関する俗説です。インターネット上では長年、「コンピュータ科学の父であり、青酸カリを含ませたリンゴをかじって非業の死を遂げたアラン・チューリングへの追悼である」というドラマチックな説が語られてきました。しかし、1977年にこのロゴをデザインしたロブ・ジャノフ(Rob Janoff)本人は、インタビューでこの説を明確に否定しています。

ジャノフが語った実際の理由は、きわめて実務的かつユーモラスなものでした。「単なる丸い果物を描くと、小さなサイズに縮小したときにサクランボ(チェリー)やトマトと見分けがつかなくなってしまう。一口かじった跡(Bite)を入れることで、誰もが一目でリンゴだと認識できるようにした」のです。さらに、コンピュータのデータ単位である「バイト(Byte)」と同音であるという言葉遊びが重なり、スティーブ・ジョブズの即決を勝ち取りました。崇高な悲劇の追悼ではなく、徹底した「機能的視認性と知的なユーモア」が真相だったのです。

もう一つの有名な誤解が、ナイキ(NIKE)の「スウッシュ(Swoosh)」マークに関する逸話です。「大企業が莫大なコンサルティング費用を払って作らせた」と思われがちですが、1971年にこの曲線を考案したのは、ポートランド州立大学でグラフィックデザインを学んでいた女子学生キャロリン・デビッドソンでした。彼女に支払われた対価は、時給2ドル換算でわずか35ドル(当時のレートで約1万円強)でした。

創業者のフィル・ナイトは当初、このデザインに対して「格別に気に入ったわけではないが、そのうち馴染むだろう」と語ったと自著で明かしています。勝利の女神ニケの翼をイメージしたこのラインは、その後スポーツカルチャーそのものを変革するアイコンへと成長しました。なお、後日談として、ナイキが株式公開を果たした1983年、同社は彼女にダイヤモンドと金の指輪、そして多額の自社株を贈呈し、その歴史的貢献に最高の誠意で報いたことは広く知られています。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。