本作の作詞を担当したzopp氏は、当時の音楽メディアや特番インタビューにおいて、本作の制作過程に関する貴重なエピソードを語っています。当時、プロデューサー側から求められたのは「今の10代だけでなく、親世代である30代・40代の琴線にも触れる歌謡曲テイスト」でした。
zopp氏が着目したのは、70年代から80年代の昭和歌謡が持っていた「哀愁」「泥臭さ」、そしてピンク・レディーや中森明菜の楽曲に見られるようなキャッチーな様式美です。ラテン調のギターリフに乗せる言葉として、あえて現代の若者言葉を排し、「旅立つ」「辿り着いた」「故郷」といった叙情的な語彙を選定したことが、時代に風化しない強度を生み出しました。
また、ファンの間で長年議論を呼んできたサビ前やイントロの掛け声「SI(スィ)」については、スペイン語の肯定詞「Sí(Yes)」としてのニュアンスだけでなく、「修二(Shuji)」の「S」と「彰(Akira)」の頭文字を繋ぐ記号、あるいはイタリア語・スペイン語圏での親密な呼びかけとしての響きが込められています。2020年に山下智久と亀梨和也が再始動プロジェクトとして発表した幻のアルバムタイトルが『SI』であったことからも、この2文字がユニットにとって不可分な象徴であることが証明されています。