「美人」や「ハンサム」と評される人物は世の中に溢れている。だが、いくら顔立ちが整っていても、なぜか印象に残らない人がいるのも確かだ。一方で、造形的にはシンプルであっても、一歩踏み出しただけで場の空気を支配してしまう人物がいる。この差はどこから生まれるのか。
第一の要素は「開放された身体性」だ。胸を開き、顎をわずかに上げ、相手の視線を真っ向から受け止める。これだけで人間の脳は「この人物の社会的位置づけが高い」と無意識に判断する。第二に「感情の熱量とレスポンスの速さ」が挙げられる。情熱や喜びの感情が表情や声に表れるスピードが極めて早い。感情の出力に躊躇がない人物に、人は生命力を感じる。
そして第三の要素が「間のコントロール」だ。沈黙を恐れて喋り続けるのではなく、ゆったりとしたテンポで言葉を置く。空間そのものを自分の領域として扱う揺るぎなさが、圧倒的な気品となって立ち現れる。