JUONとの出会いを語るうえで避けて通れないのが、かつて吉田美和が経験したあまりにも残酷な喪失である。2000年代初頭、彼女はミュージックビデオをはじめ数々の映像作品を手がけていた映像ディレクター・末田健氏と事実婚の関係にあった。公私にわたる最良のパートナーとして互いを深くリスペクトし合っていた二人だったが、2007年、末田氏は胚細胞腫瘍のため33歳という若さで急逝してしまう。
最愛の人の死は、吉田美和の心に計り知れない傷を残した。一時は歌うことすら困難なほどの深い悲嘆に暮れ、ステージに立つことすら危ぶまれた。それでも彼女は、ファンや仲間に支えられながら再びマイクを握る。困難に立ち向かう人々の背中を押し続けるアンセム「何度でも」をはじめとする数々の楽曲は、こうした壮絶な人生の陰影を通過したからこそ、聴く者の魂を震わせる説得力を帯びている。