香ばしさと食感のコントラストを生み出すのは、調味料の配合と塗布のタイミングにほかならない。クックパッドをはじめとするレシピ共有サービスでは数万件のレシピがしのぎを削り、YouTube上では料理研究家のリュウジ氏がアルコールを飛ばした濃厚なタレ使いで視聴者を唸らせている。家庭でプロの深みを出すには、糖度と粘度のバランスが決定打となる。
門外不出とされる黄金比は「醤油3:みりん2:酒1:ざらめ1」。これを半量になるまで弱火で煮詰め、鶏皮からにじみ出た脂を数滴加えて乳化させる。最初からタレをつけて焼くと糖分が先に焦げて煙の原因になるため、素焼きで皮目を8割方パリッと焼き上げてから、仕上げの数十秒前にハケで2度塗りする。熱い鉄板の上でタレが一瞬にしてキャラメリゼされ、芳醇な香気とともにクリスピーな皮膜が完成する。