「給料が出ないなら、関西独立リーグの競技レベルは低いのではないか」という疑問を持つファンも少なくありません。しかし、現場のスカウト評価や実際の移籍実績を見ると、単純な優劣では語れない構造が存在します。
NPBドラフト指名とステップアップ移籍の実績
関西独立リーグからNPBへの直接ドラフト指名は、四国やBCに比べれば決して多くありません。しかし、過去には松本直晃(元西武)、山川晃司(元ヤクルト育成)、折下光輝(元巨人育成)などの指名例があります。
さらに注目すべきは、オリックス・バファローズで開幕スタメンを掴み、侍ジャパンにも選出された茶野篤政のルーツが兵庫ブルーサンダーズ(現・兵庫ブレイバーズ)にあったという点です(その後四国IL・徳島インディゴソックスを経て支配下登録)。
このように、関西独立リーグは「NPBスカウトへの直接のアピール舞台」であると同時に、「実力を磨いて四国ILやBCリーグ、あるいはNPBファームへステップアップするための育成プラットフォーム」として機能しています。
合同トライアウトとスカウト陣の評判
毎年秋から冬にかけて開催される「関西独立リーグ合同トライアウト」には、高校・大学・社会人で悔しい思いをした10代後半から20代前半の若者が全国から集まります。
NPBスカウト陣の評価としては、「投手陣に140キロ台中盤〜後半を投げる素材型が定期的に現れる」「試合数が年間約40〜50試合と他リーグよりやや少ないため、実戦経験の絶対量には課題があるものの、荒削りで伸びしろの大きい原石が埋もれている」という見方が定着しています。公式戦の日程や順位表の争いを通じて、短期間で急激にフォームを修正し化ける選手がいる点が高く評価されています。