いざ病院へ行こうとした際、迷いが生じやすいのが受診先の診療科です。「婦人科なのか、それとも皮膚科なのか」という相談は医療相談窓口でも頻出しています。
適切な判断基準は「妊娠中であるか」「産後どのくらい経過しているか」にあります。
- 妊娠中の場合:まずはかかりつけの「産婦人科」へ相談。分娩時の出血リスク評価や、妊婦健診時のエコー検査と合わせた経過観察が行われます。
- 非妊娠時・産後数ヶ月経過しても改善しない場合:「血管外科」または「下肢静脈瘤専門クリニック」を受診。
特に注意すべきは、外陰部だけでなく太ももの裏側やふくらはぎにかけてボコボコとした血管が連なっているケースです。この場合、下肢静脈瘤の専門領域を扱う血管外科で下肢静脈エコー(超音波)検査を受ける必要があります。
さらに、外陰部の膨らみとともに「夕方になると下腹部や腰が重だるく痛む」「性交痛や排尿痛がある」といった慢性骨盤痛を伴う場合、骨盤うっ滞症候群(PCS: Pelvic Congestion Syndrome)が強く疑われます。卵巣静脈や内腸骨静脈の弁不全により骨盤内に広範な静脈瘤が形成される病態であり、婦人科と血管外科が連携した精密検査(造影CTや血管造影検査)が求められます。