チャドクガによる被害の特徴は、毛虫を直接触った自覚がないまま発症するケースが極めて多い点です。チャドクガの幼虫や成虫、さらには脱皮殻や卵塊には、長さ約0.1〜0.2ミリメートルという肉眼では確認困難な微細な「毒針毛」が数十万〜数百万本も備わっています。この針が風や枝の揺れによって空気中に飛散し、肌や衣服に付着することでチャドクガ皮膚炎の初期症状が引き起こされます。
毒針毛が付着すると、数時間から翌日にかけて急激に強いかゆみとチクチクとした刺激感が現れ、やがて皮膚が赤く盛り上がる紅斑や細かな赤いブツブツ(丘疹)が多発します。これは針の物理的な刺傷に加え、針に含まれるヒスタミン様物質やプロテアーゼなどの毒成分に対するアレルギー反応が複合して生じるためです。症状のピークは刺されてから2〜3日後に訪れることが多く、無意識に掻き壊してしまうと病変が周囲へ一気に拡大します。