全国の視聴者が最も衝撃を受ける事実が、沖縄 放送されない理由の背景にある「日テレ空白地帯」問題です。観光立国として発展し、独自の豊かな文化を持つ沖縄県ですが、民放テレビ局は琉球放送(RBC・TBS系列)、沖縄テレビ(OTV・フジテレビ系列)、琉球朝日放送(QAB・テレビ朝日系列)の3局しか開局していません。日本テレビ系列局が県内に1局も存在しないのです。
なぜ日本テレビは沖縄に進出しなかったのでしょうか。歴史を紐解くと、1972年の沖縄本土復帰以降、電波行政を管轄する旧郵政省が定めた「一県四局化構想」の波に乗り切れなかった歴史的経緯があります。1990年代初頭、沖縄県に第4の民放テレビ局(日テレ系)を開局させる計画が具体的に動き、予備免許の申請直前まで話が進んでいました。しかし、1990年代半ばのバブル崩壊に伴う広告不況、さらに既存地元メディアや地元経済界の慎重論が重なり、採算割れを懸念した日本テレビ側が進出を断念したという構造的背景があります。
その結果、他系列の地元局が個別に日本テレビの人気バラエティ番組を番組販売(購入)という形で買い取り、週末の昼や深夜に時差放送する運用が定着しました。しかし、2時間枠かつ莫大な放映権料が発生する映画番組、とりわけ金曜ロードショーのような全国スポンサーと一体になった大型枠は、地元局にとって「費用対効果が合わず購入できない枠」の筆頭となります。結果として、沖縄の地上波において金曜ロードショーは定時放送の土俵にすら上がらない状況が半世紀近く固定化されています。