科学的に否定されているにもかかわらず、なぜ地震雲の噂やデマは3.11以降も絶えず繰り返されるのでしょうか。そこには情報を受け取る側の心理構造と、現代のネット環境特有の課題が存在します。
突発的に発生する地震は、人間に「防ぎようのない理不尽な恐怖」を与えます。そのため、「事前にサイン(予兆)に気づいていれば助かるかもしれない」という防衛本能が働き、目に見える空の異変に意味を求めてしまいがちになります。
さらに、SNSのアルゴリズムは閲覧者の不安や驚きを刺激するショッキングな投稿ほど拡散させやすい構造を持っています。フォロワー獲得やインプレッション稼ぎを目的とした扇情的なアカウントが、過去の震災情報と結びつけて不気味な雲の画像を投稿することで、リテラシーの隙を突いたデマが瞬く間に広がってしまうのです。