「南北線は遅れやすい」というイメージを持つ利用者は少なくない。実際に運行状況を分析すると、その印象はある意味で正しく、ある意味で誤解を含んでいる。報道各社の取材データや東京メトロの公式発表資料を突き合わせると、南北線単独の車両故障や信号トラブルは他路線と比べて突出して多いわけではない。
ではなぜ遅延や運休情報が頻繁に目につくのか。最大の理由は相互直通運転の構造的リスクにある。埼玉高速鉄道線の浦和美園駅付近で発生した踏切支障、東急目黒線内での人身事故、相鉄線内での車両点検——これらはすべて南北線内のダイヤに直接影響する。公式には「他社線内での支障」と案内されるが、利用者から見れば「南北線が遅れている」となる。
この表からも明らかなように、地下鉄南北線のダイヤ乱れは「自路線の欠陥」ではなく「広域直通ネットワークの宿命」と言える。利用者としては、東急線や相鉄線の運行状況を事前にチェックする習慣が実質的な遅延回避策になる。