検査で耳自体に異常が見当たらない場合、耳の周辺器官から痛みが生じている「関連痛」が疑われます。代表的な疾患と症状の特徴を押さえておきましょう。
① 顎関節症(がくかんせつしょう)
ストレスを感じると無意識に奥歯を強く噛み締めたり、就寝中に歯ぎしりをしたりします。顎の関節は耳の穴のすぐ前方に位置しているため、顎関節の炎症や側頭筋のコリが顎関節症に伴う耳の痛みとしてダイレクトに伝わります。「口を開けると耳の前が痛い」「カクカクと音が鳴る」といった症状が典型例です。
② 後頭神経痛(こうとうしんけいつう)
首から後頭部、耳の裏側にかけて走る神経が、首・肩の筋肉の過緊張によって圧迫される病態です。神経痛による耳の後ろのチクチク・ピリピリとした鋭い痛みが特徴で、数秒から数分間隔で発作的に痛みが走ります。
③ 偏頭痛に伴う耳の奥の痛み
脳の血管が急激に拡張する際、三叉神経が刺激されて偏頭痛とともに耳の奥が痛い感覚を覚えることがあります。脈打つようなズキズキとした痛みや、光・音に過敏になる症状を併発しやすいのが特徴です。