初冬の沖縄を攻略する上で、最も見誤りやすいのが「気温」と「水温」の逆転現象です。気象庁の過去30年の観測データおよび海洋速報によると、11月の沖縄本島の平均気温は約22.1℃まで低下するのに対し、平均水温は約24.5〜25.0℃を維持しています。つまり、水の中にいる時の方が外気よりも温かいという独特の熱力学環境が生じます。
地域による差も顕著です。北緯26度に位置する沖縄本島周辺と、さらに南西へ約300〜400km離れた先島諸島(宮古島・石垣島)では、黒潮の流路や日射量の差によって水温に明確なグラデーションが生まれます。以下の比較表は、気象庁海洋気象情報および現地海洋レジャー協同組合の観測記録を統合したデータです。
沖縄本島と宮古島・石垣島の11月水温比較を見れば明らかなように、宮古島や石垣島は本島よりもさらに1℃前後高く、熱帯の恩恵を長く享受できます。しかし、見落としてはならない要素が沖縄11月の天気と風速・波の高さです。この時期は「ミーニシ(新北風)」と呼ばれる季節風が北から強く吹き込み、平均風速が5m/s〜7m/sに達する日が増加します。風速が1m/s増すごとに人間の体感温度は約1℃下がるとされており、風を受ける水辺環境では数値以上の寒さを実感することになります。