先進医療の急速な進化に伴い、最新の正しい医療情報をいかに迅速かつ正確に届けるかという「情報アクセシビリティ」の問題が浮上している。NHKスペシャル「がん治療最前線」などの良質な医療ドキュメンタリー番組は、最先端の治験情報や革新的な治療法を分かりやすく紹介し、全国の患者や家族に大きな希望と道標を与えてきた。
放送後、見逃し配信サービスNHKプラスなどを通じて何度も映像を見返し、自らの病態や最新の治療選択肢について理解を深める患者が増えている。かつてのようにすべてを「医師任せ」にするのではなく、主治医と共に最適な治療計画を模索する Shared Decision Making(共同意思決定)の実践が広がっているのだ。
医療メディアの果たす役割は極めて大きい。科学的根拠(エビデンス)に基づいた最新情報を届けることが、誤った情報や根拠のない民間療法に迷い込むリスクから患者を守り、適切な先進医療へと導く重要な羅針盤となっている。