カナダの広い範囲を覆う北方針葉樹林(タイガ)は、世界最大級の炭素貯蔵庫としての役割を果たしてきた。しかし、樹木や泥炭層が燃え上がることで、通常であれば何百年もかけて蓄えられてきた広大な二酸化炭素が、一気に大気中へと放出されている。
大規模火災による温室効果ガスの大量排出が地球温暖化を加速させ、それが翌年以降のさらなる猛暑と乾燥を引き起こす——この「悪魔のフィードバック環」が完全に固定化しつつある。北半球全体の気候パターンが歪むことで、日本国内における夏の異常酷暑や局地的な豪雨の激化にも間接的な影響を与える可能性が指摘されている。