双極性障害とIQの関係については、感情論ではなく厳密な統計データに基づいた調査が世界中で実施されてきました。代表的なものが、スウェーデンのカロリンスカ研究所などが行った数十万人規模の追跡調査です。
研究結果によると、全般的な知能において全体平均との劇的な差があるわけではないものの、「言語性IQが極めて高い集団」において、将来的に双極性障害を発症するリスクが約4倍高かったという明確な相関が示されています。特に言葉を操る能力、抽象的な論理思考力に秀でた子どもほど、成人後に気分障害を発症しやすい傾向が確認されました。
また、本人だけでなく「第一親等(両親や兄弟)に学術や芸術で突出した功績を残した人物がいる確率」が一般的な基準値よりも有意に高いことも判明しています。知性の高さと感情調節の柔軟性に関わる遺伝的基盤には、一部共通するメカニズムが存在することを示唆しています。