「時短のために下茹でを省き、最初から調味料と生肉を入れて炊飯する」という手法は、失敗を招く典型的なパターンです。炊飯器調理において、事前の下茹では決して省略してはならない工程といえます。
豚バラ肉には多量の脂質と血抜きしきれなかった微量のタンパク質成分が含まれています。これを下茹でせずに密閉された内釜で直に煮詰めると、酸化した脂の臭みとアクがすべて肉と煮汁に戻ってしまい、脂っこく重たい味付けになってしまいます。下茹ですることで、余分なラード分を約20%〜30%カットでき、仕上がりの軽やかさと上品なコクが格段に向上します。
下茹でを行う際は、長ネギの青い部分とスライスした生姜を惜しみなく投入します。ネギに含まれる硫化アリルや生姜のジンゲロールなどの精油成分は、加熱によって加熱変性した肉の特有臭を強力にマスキングする効果があります。水からじっくりと熱を加え、沸騰後弱火で15分から20分程度下茹でを行い、水でサッと表面の脂やアクを洗い流してから炊飯器に移すのがプロの常道です。