早島中学校の教育プログラムの中でも特に異彩を放つのが、地域社会をフィールドにした探究学習だ。生徒たちは町が抱えるリアルな課題——たとえば歴史的建造物の利活用や、特産品を生かした観光PR、高齢者の移動手段の確保など——に対して、自らテーマを設定してアプローチする。
単なる「調べ学習」では終わらない。地元企業の協力のもと、生徒自身が提案したアイデアを実際の商工イベントでプレゼンテーションしたり、町政への提言としてまとめ上げたりする機会が設けられている。取材に応じた3年生の生徒は、「自分たちのアイデアが大人に真剣に受け止められ、形になる経験を通じて、自分の住む町がもっと好きになった」と目を輝かせる。働くことの意味を身をもって知る体験が、子どもたちの将来像を確かなものにしている。