2004年から2011年までの8年間、落合博満監督が率いた中日ドラゴンズは、球団史上最強とも称される圧倒的な黄金期を謳歌しました。就任1年目の開幕投手に前年登板のなかった川崎憲次郎を抜擢してファンとメディアの度肝を抜くと、在任8年間ですべてAクラス入りを果たし、4度のリーグ優勝と53年ぶりの日本一を成し遂げました。
落合体制の真骨頂は、「守り勝つ野球」の徹底にありました。その象徴が、1番・2番打者としてもチームを牽引した荒木雅博と井端弘和によるアライバコンビです。二人が魅せた二遊間の連係プレーは、日本のプロ野球史における守備の概念を根底から覆しました。
センター前へ抜けようかというゴロを荒木が捕球し、そのまま体を反転させて井端へグラブトス。井端が流れるような動作で一塁へ矢のような送球を見せる――この阿吽の呼吸は、徹底的な反復練習と互いの配球読みから生まれた芸術品でした。相手チームのヒット性の当たりを幾度となくアウトに変える鉄壁の守備網は、投手陣に絶大な安心感をもたらし、最少失点で勝ち切るオレ竜の強固な基盤となったのです。